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【前編】「もし今、アスペのご主人が大学生だったら、自殺していたと思う。」
こんにちは。かめ吉です。

かめ吉のプロフィールについてはこの記事をご覧ください。

6月10日は「くにたちどろまみれ」の日でした。
このイベントって、田植えをする前の田んぼを使って泥んこになって遊ぶというイベントだったのですが、
ご主人はボランティアとして参加しました。
子ども時代に泥んこ遊びをしたらものすごく叱られたご主人にとって、
本当に泥まみれになって遊ぶ子どもたちと、一緒に遊ぶ親御さんを見ながらうれしく思ったし、
健やかな子どもがたくさん育ちますようにと思ったそうです。
あっ、僕ですか?お留守番でした。(というか、巻き添えになりたくないもん!)

自殺対策白書

さて、6月8日に政府が「自殺対策白書」を発表しました。
この中で、2011年度の学生・生徒の自殺者数が1029人という報告があったとのことです。
この理由として若年層の雇用環境の悪化が挙げられています。(日本経済新聞電子版によります。)

この記事を読んで、ご主人は僕に
「もし僕が大学生だったら、自殺していたかもしれないよ」って告白してきたのです。
それで、僕とご主人はなんでこんなことになってしまったのだろうと悩んじゃいました。
そこで、現在の雇用環境を考えながら、上記の記事のことについて考えて見ますね。

ご主人が大学4年生時の就活

ご主人が大学4年生(1998年)のとき、リクルートナビ(現在のリクナビ)などの就職活動用Webサイトがはじめてできました。
それまでは、会社の資料をもらうためにも一枚一枚はがきを書く必要があったのですが、
このようなサイトの開設がきっかけで、学生はたくさんの企業に対し効率よくエントリーができるようになったのです。
これで、企業側にも多くのエントリーが押し寄せるようになりました。
そこで、多くの学生のエントリーを捌き、企業側が効率よく採用活動が行えるような仕組みが開発されました。
ひとつは「エントリーシート」、もうひとつは「Webテストなどの適性検査の重視」です。

エントリーシート

エントリーシートは、書く中身はいろいろありますが、
一言で言ってしまうと「短い期間で書くことにかなりの負荷がかかる文章を書かせてその企業に対する志望度の高さをみる」
という仕組みです。
ご主人が就職活動をやっていたときにはまだ手書きが主流でしたし、
人事も届いたものは一通り目を通すという姿勢の企業が少なくなかったようです。
しかし、システムの進化が進み現在では多くの企業がWebから入力させるということを要求するようになりました。

これにより、エントリーシートの審査をアウトソーシングできたり、
エントリーシートの中身をコンピュータで解析して、好ましいキーフレーズを書けた学生を抽出したり・・・
なんてことができるようになりました。

自己分析

しかも、エントリーシートでは、一般的な履歴書よりも、
「学生時代何をやってきたのか?」とか「志望動機」とか、
中には仮想的なビジネスアイディアなどといったより深い内容のことを答えさせることが多いのです。
このころから、「自己分析」というものがはやりだし、
中には「絶対内定」というかなり分厚いロングセラーの本も出るようになりました。
ご主人も自己分析の講座に通ったり、
「絶対内定」を買ってすごい量のワークシートに取り組んでいたりしていたようですが、
ご主人はそんなことをやりながら「僕って欠点ばかりだし、
学生時代に力を入れていたこともしょぼかったなぁ」と落ち込んでいたようです。

適性検査

適性検査も、昔は紙とマークシートを使った検査でした。
しかも、企業側が重視するのはある種の知能検査(レベルとしては中学受験程度のものが多いです)である「能力検査」の方で、
「性格検査」については参考程度という企業がほとんどでした。
しかし今では、自宅や特設会場で受験する適性検査も普及しています。
しかも、メンタルヘルスの問題が話題になり「性格検査」でも選抜をかける企業が増えるようになったのです。
実はご主人の友人に会社を興した方がいるのですが、
その会社にはいろいろな適性試験を売り込むDMが届くそうです。
中には「新型うつ病になりやすい方を判別します!」なんていうある意味怖い適性試験もあるのだとか。

望ましい人物像

このことにより、従来からある「出身大学などによる選別」だけではなく新しい選別の方法が生まれるようになりました。
ひとつは、戦略的に大学生活を送らないとエントリーシートがかけなくなってしまいました。
もちろん、エントリーシートにうそを書いたり、事例集の文章にアレンジをかけたりという技を使う学生もいますが、
面接でエントリーシートの中身を重点的に聞くことによって、そのようなことをやった学生を見抜くことができるようです。
もうひとつは、性格検査で正直に答えると大半の企業で落とされるという学生も出てきました。
実は企業側は、「望ましい人材像」を設定して性格検査の選抜ができるようになっているのですが、
その人材像の一定部分がどの企業でもほぼ同じだからです。
たとえば、今は多くの企業が「抑うつ傾向」が小さい方を「望ましい人材像」にしますが、
今のご主人が正直に性格検査に答えたら、ほとんどの会社がはじくでしょうね。
また、ご主人は精神の障害者手帳を交付されていますから、うそを回答してもおかしな話になってしまいます。

さて、現在の採用環境を説明していたら、相当長くなってしまいました。この後の分析は後編でお話したいと思います。

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