麻生　かめ吉（あそう　かめきち）です。
僕は、ある水族館から来た、かめのぬいぐるみです。
僕もオスだから本当はかわいい女の子の元に行きたかったのだけど、
いまはもう中年に差し掛かった男性の家で過ごしています。
でも、ご主人は僕のことをものすごく気に入っているようで、
それもまた幸せかなと思っています。

どんな障害かはおいおい説明するつもりだけど、
どうやらご主人は僕だけにしか話せないようなことをたくさん経験してきたみたいです。
ただ、ここおるの編集長さんから口説かれて、
同じような障害や悩みを抱えている人のためならと、
僕を介してなら話してもいいよということになりました。

というわけで、これから僕がご主人のことを話していこうと思います。
ただ、今日は東日本大震災からちょうど一年がたち、
報道を見てご主人はワンワン泣いています。

しかも季節の変わり目ってご主人にとって体調を崩しやすいときなので、
僕が話をまとめるのが遅くなってしまうかも知れません。
その点はどうぞお許しくださいね。

■生まれ：１９７×年　東京都生まれ。

■住み家：関東にある精神障害者向けグループホーム。

■好きなもの：かわいいもの。特にぬいぐるみ。
男の家のはずなのに、ご主人がグループホームへ引越してきたときには、
先にリラックマが住み着いていたんだって。

■好きなこと：読書、お米作り。ご主人は稲が育つのがうれしいといっているけど、
裏の喜びは子どもたちと泥んこ遊びすることって、写真を見てわかっちゃいました。

■苦手なこと：部屋の掃除。毎週一回、グループホームの世話人さんと掃除をするんだけど、あんまり片付かないようです。

あと、ご主人の引き出しには、精神の障害者手帳と障害年金証書が入っているのだけど、この前見せてもらったらどちらも１級になっていました。

これから、まずご主人の子ども期について話そうと思うけど、
もし読者の皆様からリクエストがあったら、
なるべくリクエストにはお答えしたいなと思っています。

それでは、ご主人ともどもどうぞよろしくお願いいたします。